神宮の軌跡「離宮院跡」

離宮院跡

宮川のほど近く、JR宮川駅の南に位置するこの公園は、かつて斎王が年3回伊勢神宮へと向かう途中に立ち寄って宿泊していた場所です。
斎王が常に宿泊していたところを「斎宮(さいくう)」と呼びますが、それが伊勢神宮まで遠いという理由から離宮院そのものが斎宮となっていた時期もありました。その後、斎宮の廃絶とともに離宮院も運命を共にし、使われることはなくなりましたが、こちらへ足を運ぶと、今もどこか伊勢神宮の内宮、外宮に似たような、神聖な空気がただよう雰囲気を感じます。現在は往時を偲ぶものとして土塁だけが残るのみとなりました。

園内はシダレサクラ・ヨシノサクラなどの桜の花をはじめ、様々な木々や芝生公園などが広がり、多くの花見客が訪れる公園となっています。また、約30本の紅白の枝垂れ梅も植えられ、梅の時期にもぜひおすすめしたい伊勢の隠れ名所です。